インプラント手術は何をする?手術の流れと翌日以降の注意点
インプラント治療には「手術」を伴います。従来法であるブリッジや入れ歯にはない治療プロセスなので、何をするのか不安に感じている方も多いことでしょう。そこで今回は、インプラント手術の内容や流れ、翌日以降の注意点などを東陽町のナオデンタルクリニックが詳しく解説します。
目次
インプラント手術の内容と流れ
インプラント手術の内容
インプラント手術では、顎の骨にチタン製のネジ(=人工歯根)を埋め込みます。歯列矯正でもアンカースクリューと呼ばれるネジを顎骨に埋め込むことがありますが、あれよりも少し太いものを埋入して人工歯根とします。インプラント手術自体は1時間程度で終わり、その前後で入院していただく必要はありません。
インプラント手術の流れ
STEP1 来院・受付
インプラント手術当日は、激しい運動などは避けて安静に過ごしておいてください。手術には、ある程度の体力も必要となりますので、食事もしっかりとりましょう。消化しやすいものを選ぶと良いです。万全の状態で来院いただき受付を済ませてください。
STEP2 健康状態の確認
お口の中はもちろんのこと、全身の健康状態にも異常がないかをお調べします。とくに高血圧症や糖尿病などを患っている方は、全身の管理が重要となってきます。体調が悪い場合は、遠慮せずにお伝えください。
STEP3 表面麻酔・局所麻酔
準備が整ったらいよいよ処置の開始です。まずは、手術する箇所に表面麻酔を塗布し、歯茎の感覚を麻痺させます。その後は注射で局所麻酔を施します。この状態でもう痛みを感じることはありませんのでご安心ください。
STEP4 歯茎をメスで切開する
人工歯根を埋め込む周囲の歯茎をメスで切開します。十分な視野を確保するために、少し広めに切り開きます。繰り返しになりますが、局所麻酔が効いているので痛みを感じることはありません。
STEP5 顎の骨にドリルで穴を開ける
人工歯根を埋め込む部位に、ドリルで穴を開けます。10mm程度の人工歯根を埋め込む穴なので、それほど深くはありません。
STEP6 人工歯根を埋め込む
人工歯根であるインプラント体を専用のドリルを使ってゆっくり埋め込みます。インプラント手術における山場です。
STEP7 歯茎を縫合する
人工歯根の埋入が完了したら、歯茎を縫合して傷口を塞ぎます。顎の骨とチタン製の人工歯根が結合するまでには、3~6ヵ月程度かかります。(1次手術の完了)
STEP8 休憩・帰宅
手術終了後は院内で少し休憩したのちに帰宅していただきます。全身麻酔下で行うような手術ではないため、そのままいつもの生活に戻ることができます。
STEP9 アバットメントの装着(2次手術)
2次手術ではアバットメントを装着します。メスで歯茎を切開し、1次手術で埋め込んだ人工歯根を露出さます。1次手術の時ほど大きく切り開く必要はありません。上部構造(人工歯)の土台となるアバットメントを人工歯根に連結し、キャップを被せたら2次手術の完了です。
インプラント手術の翌日とその後の注意点
上記の通り、インプラント手術は比較的小規模な外科処置にとどまります。心身への負担という観点では、口腔外科で受ける親知らずの抜歯程度のものとなるでしょう。とはいえ、歯茎を切開するなどの外科処置を伴う手術なので、翌日以降はいくつかの点に注意しなければなりません。
顎に痛みや腫れが生じます
インプラント手術後には、顎に痛みや腫れが生じます。症状の度合いはケースによって変わりますが、まったく腫れない・痛まないということはほとんどありません。手術後2~3日はそうした症状が出る点にご注意ください。
処方された薬剤は適切に服用する
インプラント手術では、必ず鎮痛剤や抗炎症薬、抗菌薬などが処方されます。これらは用法用量を守った上で、適切に服用するようにしましょう。とくに抗菌薬は処方された分をすべて使い切ることが大切です。手術後の細菌感染を予防する上で重要な役割を果たします。
食事の内容に配慮する
インプラントを埋め込んだ部分は、ケガをした状態と同じです。熱いもの、辛い物、冷たいもの、硬いものを口にすると、傷口に悪影響が及ぶことから、そうした性状の食品はできるだけ控えた方が良いといえます。手術から1週間くらい経つと傷口の状態も落ち着いてきますので、患部の様子を見ながら徐々に食生活を戻していきましょう。
手術部位以外は歯磨きする
インプラント手術直後および翌日以降は、手術部位を避ける形で歯磨きしてください。患部に歯ブラシを当てると、傷口が開いたり、細菌に感染したりするリスクが高まります。その他の部位は、いつも通りに歯磨きすることで、口腔衛生状態を良好に保てます。
全身の血流が良くなることは避ける
熱い湯船に浸かる、激しい運動をする、お酒を飲むことは、全身の血流を良くするため、インプラント手術したその日と翌日以降は、控えるようにしてください。入浴や運動を再開するタイミングは、歯科医師から細かい指示が出ますので、それに従うようにしましょう。
喫煙は原則としてNG
喫煙は、インプラントの天敵とも言われている習慣です。傷口の治りを悪くするだけでなく、人工歯根と顎の骨との結合も阻害するため、インプラント手術の翌日以降はもちろん、手術前も禁煙するのが望ましいです。
インプラントの手術が怖い方へ
インプラント手術では必ず局所麻酔を施すため、処置の最中に痛みを感じることはありません。それでもインプラント手術に漠然とした不安感があったり、歯茎をメスで切られるのが怖かったりする場合は、事前にご相談ください。治療への恐怖心・不安感を取り除く、笑気麻酔や静脈内鎮静法をご案内することも可能です。静脈内鎮静法なら、半分眠ったような状態で手術時間を過ごすことができます。気付いた頃には手術も終わっていることでしょう。
まとめ
今回は、インプラント手術の内容や流れ、翌日以降の注意点について、東陽町のナオデンタルクリニックが詳しく解説しました。インプラント手術のステップをかなり細かく説明したので、具体的にイメージしやすくなったのではないでしょうか。
インプラント手術自体はそれほど大掛かりなものではなく、強い痛みを伴うこともありませんが、翌日以降の過ごし方には注意すべき点が多々あります。そんなインプラント手術について疑問や不安に感じることあれば、いつでもお気軽に当院までご相談ください。
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- テストナオデンのインプラントブログ個別記事のタイトル テストナオデンのインプラントブログ個別記事のタイトル - 2021年10月25日